リコーダーなどの管楽器の演奏は、腹式呼吸で演奏するように言われますよね。
でもなぜ腹式呼吸にすべきなんでしょう?
中学生の頃の私は「息がいっぱい吸えるから」と思っていましたが、、、違います。
いっぱい吸うだけなら、腹式呼吸と胸式呼吸を併用した方が吸えますからね。
腹式呼吸にすべき理由は、「息のコントロールをしやすいから」です。
息のコントロールをしやすいと、表現力や音色が向上し、リコーダーが上手くなれるんです!
以降で詳しくご説明しますね。
腹式呼吸は息のコントロールがしやすい
腹式呼吸と胸式呼吸では、呼吸に使う筋肉が異なります。
筋肉には得意な動きと苦手な動きがあり、腹式呼吸につかう筋肉の方が息のコントロールに優れているんです。
- 腹式呼吸
- 横隔膜
- 吸うのも吐くのもコントロールできる
- 胸式呼吸
- 肋間筋、首
- 吸うのは得意だけど、吐くコントロールは苦手
腹式呼吸に使う筋肉は、吸うのも吐くのもコントロールが可能な一方で、胸式呼吸に使う筋肉は吐く時のコントロールができません。
リコーダー演奏には、「適切な量の息を安定して送る」ような息の制御が不可欠なので、腹式呼吸の方が適しているんですね。
息のコントロールがしやすいと音色や表現力が向上
腹式呼吸で息のコントロールをしやすくなると、音色や表現力が向上します。
- 適切な量の息にコントロールできる
- 音色や音程の向上
- 息の微妙な変化をつけられる
- 強弱やフレーズ感など表現力の向上
- のどの力が抜ける
- 音色やタンギングの向上
適切な息の量にできる
リコーダーに入れる息が強すぎたり弱すぎたりすると、音色や音程が悪くなりますよね。
- 息が強すぎる
- 音色:荒々しい汚い音
- 音程:高くなりすぎる
- 息が弱すぎる
- 音色:弱々しいか細い音
- 音程:低くなってしまう
腹式呼吸で適切な量の息にコントロールすることで、張りのある美しい音色にしやすくなります。
安定した息を出しやすいので、音の震えの改善にも良いですよ。
息の微妙な変化をつけられる
息のコントロールがしやすいと、表情豊かな演奏がしやすくなります。
- 強弱をつけたり
- フレーズ感をつけたり
- 音色に変化をつけたり
腹式呼吸によって、魅力的な演奏をするための表現力が高まりますよ。
のどの力が抜ける
腹式呼吸をすると、のどを締めなくても息のコントロールができるので、のどが楽になります。
- 音が柔らかく豊かに響くようになる
- 舌が楽になりタンギングしやすくなる
私は演奏中に舌に力が入りすぎたり、のどが苦しい感じがすることに長年悩んでいたのですが、腹式呼吸の練習をしたことによって改善できました。
のどの力が抜けると、音色や表現力が向上するのはもちろん、演奏も楽になりますよ。
胸式呼吸は全くしない方が良いの?
腹式呼吸をしようとしても胸式呼吸も混ざってしまうことってありませんか?
腹式呼吸と胸式呼吸を併用している状態ですが、私は以前はなっていました(今も油断するとなります)。
胸式呼吸も合わせる方が息は多く吸える感じがしますが、“腹式呼吸にすべき理由”から考えると、胸式呼吸はしない方が良さそうですね。
胸式呼吸で吸った分の息については、コントロールが効きにくくなり、悪影響が出るはずですので。。。
しかし、体の構造を考えると、横隔膜は肋骨の下の方に付いていて、横隔膜の動きに合わせて肋骨もある程度動くのが自然かもしれません。
胸式呼吸はダメだと思って、胸を動かさないように肋間筋を緊張させてしまうと、連動して横隔膜も硬くなり、腹式呼吸がしにくくなる可能性もあります。
YouTubeでみると、プロのオペラ歌手や管楽器奏者でも呼吸時に胸郭が膨らんでいたりしますしね。
「絶対に胸式呼吸はダメ」と力むより、胸周りの筋肉も緩めて「腹式呼吸をして自然に胸郭が膨らむ分はOK」くらいのスタンスの方が上手く行きやすいかもしれません。
まとめ
リコーダーなどの管楽器は腹式呼吸で演奏すべき理由をご説明しました。
私は腹式呼吸に苦手意識があって敬遠していたのですが、頑張って練習してみたら明らかに上手くなれました(笑)
20年間腹式呼吸が苦手だった私でもできるようになった練習方法をご紹介していますので、ぜひやってみてくださいね。