演奏するときの正しい姿勢として「足から頭までまっすぐにして立つ」と言われることが多いですよね。
たしかに、猫背や反り腰になると、楽器を持つ負担が増えたり・息が吸いにくくなるので正しそうに思えます。
でも、ポールメイエやエマニュエルパユやフランソワルルーなどの超一流奏者をみると、みな背筋は伸びて胸は開いていますが、顔がやや前に出ているように見えませんか?
最初は「老化のせいかな」とか思ったのですが(失礼w)、よく考えてみると音をより響かせるために顔をやや前に出しているように思えてきました。
実際に試してみると、顔を少し前に出す方がまっすぐの姿勢よりも音がよく響いたので、私は少し顔を前に出す姿勢を採用しています。
以降では、顔を前に出す効果や実践方法についてご説明します。
顔を前に出す効果
顔を前に出すと、次のような効果があります。
良い効果
- 喉奥が広がる
- 息が吸いやすくなる
- 音が響きやすくなる
- 自然な姿勢で楽器を構えられる
悪い効果
- 頭を支える負荷が増える
- 猫背になりやすくなる
もちろん個人の骨格や楽器の構造によりますので一概には言えませんが、このような傾向があります。
喉奥が広がる
顔をやや前に出したまま正面を向くと、頭と首の位置関係は「やや上を向いた状態」と同じようになります。
この「やや上を向いた状態」というのは、人工呼吸の気道確保の状態に似ていて、喉奥が広がって息が通りやすいのです。
息が通りやすい上に、共鳴する空間が広がって音がよく響くようになるので、管楽器の音色もよくなりそうですよね。
私が試してみた印象では、顔をやや前に出すことで「奥行きのあるまろやかな音」になった気がしました。
顔を上げて喉奥を広げる手法は、声楽でも使われているようですよ。
自然な姿勢で楽器が構えられる
骨格や楽器にもよりますが、顔をやや前に出す方が自然な姿勢で楽器を構えられる場合があります。
私は首が長めなので、直立の姿勢で構えるためには、楽器高く上げなければならず、、、
高く上げようとすると体のバランスが崩れて反り腰になって、呼吸が浅くなったり、長時間演奏したあとに腰が痛くなることもありました。
顔をやや前に出すことで、楽器を持ち上げずに済むようになり、姿勢が改善して呼吸や腰の負担も軽くなりました。
個人差がある部分だとは思いますが、姿勢にお悩みの方は改善できるかもしれません。
頭を支える負荷が増える
顔をやや前に出すことで、直立に比べて頭を支える負荷は増えてしまいます。
負荷が増えるほど、首などが緊張して演奏にも健康にも良くないので、「やや前に出す」程度にしましょう。
猫背になりやすくなる
顔を前に出そうとすると、背中が丸くなって猫背になりがち。
猫背になると、
- 肺が圧迫されて呼吸が浅くなる
- 頭や腕の重さを支える負荷が増える
- 演奏中の見た目も悪い
というように悪いことだらけですので、猫背にならないよう気をつけましょう。
顔をやや前に出す姿勢のやり方
顔をやや前に出す姿勢は、無闇にやると猫背で下手になりかねません。
私が試してみた方法をご紹介します。
- まっすぐ立った姿勢でロングトーンをする
- ロングトーンしながら顔だけを前後にゆっくり動かす
猫背や反り腰になるとよくないので、最初にまっすぐ立つのがポイントです。
確認するポイント
- 息は吸いやすいか
- 音はよく響いているか
- タンギングはしにくくないか
- 猫背になっていないか
これらを確認して、1番良い顔のポジションを探しましょう。
まとめ
演奏中の顔のポジションについて考察しました。
私自身は顔を少し前に出すことによって、音色やタンギングのしやすさが改善しましたので、お悩みの方はぜひためしてみてくださいね。
もちろん、顔を前に出すことが目的ではありませんので、自分に合った機能的にベストな顔の位置を探すようにしましょう。