リコーダーの運指って、ややこしくて難しいですよね。。

運指表のどこを見れば良いのか分からないし、指が合っているのか分からないしで、私も覚えるのに苦労しました…。

そこで、初心者や中学生でも分かりやすい運指表を作りました!

それぞれの音を手元画像付きで解説していきますので、見比べながら練習してみてくださいね。

上から順番に読み進めていくことで、無理なくアルトリコーダーの運指を覚えられすよ。

運指を覚えると演奏できる曲が増えて、リコーダーが最高に楽しくなるので、頑張りましょう!

この記事はアルトリコーダー(バロック式)の運指です。ジャーマン式(小学校リコーダー)の運指は以下をご覧ください。

アルトリコーダーの運指表

アルトリコーダーの運指表です。

高い音の運指

派生音の運指(低い音)

派生音の運指(高い音)

手元写真付きの運指画像

手元画像付きで運指をご紹介します。

アルトリコーダーの運指
  • 基本の運指(ハ長調)
  • 高い音の運指
  • 派生音(♭や♯)の運指

①ハ長調の運指

まずは、サミングを使わない基本の運指です。

「ファミレドシラソファ」の順で、真ん中のファから練習しましょう。

真ん中のファ

  • 左手:中指・親指
  • 右手:押さえない

押さえる指が少ないので、比較的出しやすいですね。

右手のトーンホールは押さえませんが、右手親指と唇でリコーダーを支える意識を持ちましょう。

リコーダーを右手親指と唇で支える

  • 左手:人差し指・親指
  • 右手:押さえない

指2本で良いので比較的簡単ですが、トーンホールを隙間なく正確に塞ぐようにしましょう。

  • 左手:人差し指・中指・親指
  • 右手:押さえない

ミの指に、左手中指を足した運指です。

  • 左手:人差し指・中指・薬指・親指
  • 右手:押さえない

レの指に左手薬指を足した運指です。

薬指が押さえにくいかもしれませんので、「レードーレードー」とゆっくり練習して、指の間隔を覚えましょう。

  • 左手:人差し指・中指・薬指・親指
  • 右手:中指・薬指

ついに右手の登場です。

小学校のソプラノリコーダーのファとは異なる指なので、注意しましょう。

  • 左手:人差し指・中指・薬指・親指
  • 右手:人差し指・中指

低いラの音でサミングをすると、高いラが出せますよ。

高いラを出せるようになるとリコーダーの世界が広がりますので、まずは低いラを出せるよう練習しましょう。

低いソ

  • 左手:人差し指・中指・薬指・親指
  • 右手:人差し指・中指・薬指

右手の薬指は、ただでさえ押さえにくいのに、トーンホールが2つもあります。

2つのトーンホール両方を正確に塞げるよう、意識しましょう。

もし難しい場合は、いったん諦めてサミングのラに進んでもOKですよ。

低いファ

  • 左手:人差し指・中指・薬指・親指
  • 右手:人差し指・中指・薬指・小指

小指に2個もトーンホールがある上に、全て正確に塞がねばならないので、非常に難しいですよね。

全体的な運指の技術が向上すれば出しやすくなりますので、難しい場合は、サミングのラに進んでOKです。

楽しく練習することを最優先にしましょう。

②高い音の運指

真ん中のファより高い音の運指表です。

ソプラノリコーダー運指表(バロック式)②

ラより上の音は、サミングが必要ですので少し難しいですが、慣れれば大丈夫ですよ。

サミングとは、左手親指をずらして、サムホールに1mm程度の隙間を開けること

サミング後の状態

下の動画のように、サムホールに少しだけ隙間を開けると、高い音が出せますよ。

参考演奏:サミングの親指の動き

真ん中のソ

  • 左手:中指
  • 右手:押さえない

真ん中のファから左手親指を離した運指です。

左手親指は押さえませんが、サムホールから離しすぎると次に押さえるのが難しくなりますので、離しすぎないようにしましょう。

サミングのラ

  • 左手:人差し指、中指、薬指、親指(サミング)
  • 右手:人差し指、中指

初めてサミングが登場する運指です。

最初は難しいかもしれませんが、まず「ファーミーレードーシーラー」と低いラを吹いて、低いラを吹きながらサミングすると出しやすいですよ。

参考演奏:サミングのミの出し方

サミングのシ

  • 左手:人差し指、中指、薬指、親指(サミング)
  • 右手:中指

高いド

  • 左手:人差し指、中指、薬指、親指(サミング)
  • 右手:押さえない

高いレ

  • 左手:人差し指、中指、親指(サミング)
  • 右手:押さえない

押さえる指は少ないですが、やや出しにくいかもしれません。

「ファーソーラーシードーレー」と音階で吹くと出しやすいですよ。

参考演奏:高いラの出し方

高いミ

  • 左手:人差し指、中指、親指(サミング)
  • 右手:人差し指、中指

高いファ

  • 左手:人差し指、親指(サミング)
  • 右手:人差し指、中指

指を正確に押さえるだけではなく、息などのコントロールが必要になりますので、少し難しいかもしれません。

高い音はリコーダーによって出しやすさが大きく異なるので、高い音の出しやすいリコーダーを使うのもおすすめです。

ヤマハのバイオマス素材のリコーダー(YRA-402B)は、高い音が抜群に出しやすいですよ。

YRA-402B参考演奏

③派生音(♭や♯)の運指

♭や♯が付く派生音の運指は、下の画像の通りです。

なかなかややこしい指づかいですね(正直、運指が難しいと言われるクラリネットよりムズい…)。

以降で手元画像を載せていきますので、頑張って覚えていきましょう。

低いファ#(ソ♭)

  • 左手:人差し指、中指、薬指、親指
  • 右手:人差し指、中指、薬指、小指(右半分)

右手小指を半分だけ押さえるのが難しいし、音が低くて出しにくいので、あまり吹きたくない運指です(笑)

低いソ#(ラ♭)

  • 左手:人差し指、中指、薬指、親指
  • 右手:人差し指、中指、薬指(右半分)

右手薬指を半分だけふさぐ、難しい運指ですが、割と頻繁に出てきます。

特にソ→ソ♯の指の動きが難しいですが、できるように頑張りましょう(私も苦手…)

ラ#(シ♭)

  • 左手:人差し指、中指、薬指、親指
  • 右手:人差し指、薬指、小指

ド#(レ♭)

  • 左手:人差し指、中指、親指
  • 右手:人差し指、中指、薬指(右半分)

またまた出ました。右手薬指を半分だけ…

前後の音によっては右手薬指を半分だけ押さえるのは難しいので、べったり押さえることもあります。

ベッタリ押さえると音程が低めになりますが、速い音符などではセーフ(ということにしてますが、ダメですかね…w)。

レ#(ミ♭)

  • 左手:親指、人差し指、薬指
  • 右手:人差し指

真ん中のファ#(ソ♭)

  • 左手:人差し指、中指
  • 右手:押さえない

ソ#(ラ♭)

アルトリコーダーの運指:ソ#(ラ♭)
  • 左手:中指、薬指
  • 右手:人差し指、中指、薬指

サミングのラ#(シ♭)

  • 左手:親指(サミング)、人差し指、中指、薬指
  • 右手:人差し指、薬指

サミングのド#(レ♭)

  • 左手:親指(サミング)、人差し指、中指
  • 右手:人差し指

高いレ#(ミ♭)

アルトリコーダーの運指:高いレ#(ミ♭)
  • 左手:親指(サミング)、人差し指、中指
  • 右手:人差し指、中指、薬指

高いファ#(ソ♭)

アルトリコーダーの運指:高いファ#(ソ♭)
  • 左手:親指(サミング)、人差し指、薬指
  • 右手:人差し指、中指、小指
  • ひざでベルを塞ぐ

「ひざでベルを塞ぐって何?」て感じかと思いますが、こんな感じです。

高いミの運指

勢いよくベルにひざを当てるとめちゃくちゃ痛いので、そーっと塞ぐようにしましょう。

これより上の、“運指表に載っていない”超高音域の運指は、別の記事で解説していますので、よかったら挑戦してみてくださいね。

音が正しく出ない原因

運指を真似しても正しく音が出ない原因としては、次の3つが考えられます。

音が正しく出ない原因
  • トーンホールを正確にふさげていない
  • 息が強すぎる(弱すぎる)
  • リコーダーの状態が悪い

トーンホールを正確にふさげていない

トーンホールを正確にふさいでいるつもりでも、少し隙間が開いているなど、ふさげていないことがあります。

トーンホールに隙間が出ていると、音が外れてしまったり、正しい音が出ません。

指の腹などの柔らかい部分で、トーンホールをピタッとふさげるよう意識しましょう。

真ん中のドから「ドシラソファミレド」の順に練習すると、確実にトーンホールをふさげるようになってきますよ。

息が強すぎる(弱すぎる)

リコーダーに吹き込む息が強すぎると、指が正確でも音が裏返ってしまいます。

強すぎる息の例
  • 風船を膨らませる息
  • ホイッスルを吹く息
  • 小さなゴミを吹き飛ばす息

風船を膨らますような強い息は必要ありませんので、「ろうそくの火を消さずに揺らすような」優しい息で吹きましょう。

リコーダーの状態が悪い

リコーダーの状態が悪いと、運指が正しくても、正しい音が出ません。

リコーダーの状態が悪い例
  • ウィンドウェイやトーンホールに水滴が詰まっている
  • リコーダー本体が割れている

水滴が詰まっている場合は取り除き、リコーダーが割れていれば買い替えましょう。

まとめ

アルトリコーダーの運指について、運指表と手元画像でご説明しました。

出せる音が増えてくるとリコーダーが楽しくなりますので、画像を見ながら少しずつ練習してみて下さいね。

また、分かりにくい運指などありましたら、より詳しく解説しますので、ぜひ記事下のコメント欄で教えてください!